天国からのお届け物

 

先日、また不思議な夢を見ました。

 

亡き婚約者から「伝言を預かっている」と、ひとりの男性が夢に現れたのです。

 

男性について行くと、小さなロッカールームに通されました。

 

その中のひとつを男性は示します。

 

 

見たところ、地上の更衣室にあるロッカーとまったく違いはありません。

 

近付いてみると、ネームプレートには亡き彼の苗字が黒い文字で印刷されていました。

 

 

しかし、よく見ると、そのネームプレートには手書きで何かが書き足されています。

 

赤かピンクかの水性ペンで書かれたのか、少し消えてしまっていましたが、

 

「○○へ」と、彼の筆跡で私の名前が書き足されていました。

 

 

はやる気持ちと、ちょっと怖い気持ちが混ざりながら、

 

私は、そっとロッカーの扉を開けました。

 

すると、通常は荷物や着替えを置くような棚に、

 

何かが入った透明のビニール袋が置かれています。

 

 

パッと見た感じは、どうやら本と金属の輪っかのようです。

 

まず、本を取り出すと、わたしの仕事をサポートするような内容の書籍でした。

 

 

(なぜ彼がこんな本を?)と、頭の上にハテナマークをチラつかせながら、

 

次に金属の小さな輪っかを取り出します。

 

こちらはやっぱりと言うか、何と言うか……

 

ビニール袋の上からでも何となく分かったのですが、

 

やはり指輪でした。

 

しかし、そのデザインを見て、「ん?」と思わず呟いてしまいました。

 

 

その指輪は彼が亡くなる1ヵ月前にプレゼントしてくれたものと、

 

まるっきり同じだったのです。

 

 

彼が亡くなってからもこの指輪は大事に身に着けていますが、

 

冬場は寒い場所に行くと指が細くなり、落ちそうになります。

 

また反対に、寒い場所からショッピングモールなどの暖房で暑すぎる場所に行くと、

 

指がむくんで窮屈になります。

 

特に昨年11月に倒れてからは体調の変化などもあり、

 

なんとなく指輪をつけずにいました。

 

 

最近は指輪を着けていないという小さな罪悪感と、

 

なぜ、また同じデザインを贈られたのか?という疑問が頭の中を埋め尽くし、

 

手のひらに乗せた指輪をしばらく眺めたまま、立ち尽くしていました。

 

 

すると、案内をしてくれた男性が言葉少なに説明してくれます。

 

「『サイズは調整してあるから』とのことです」

 

それだけを伝えると、男性は霧のように消えてしまいました。

 

 

そして私も、本と指輪を交互に眺めているうちに夢から覚めたのです。

 

 

そして昨日、久しぶりに指輪をはめてみると、

 

確かに、クルクル回って心許ないこともなければ、

 

外出先で指がむくんでしまっても痛くないのです。

 

 

不思議ですけれど、また指輪をはめて生活することができそうです。

 

 

この夢では「伝言」だけで、彼の姿は見られなかったのですが、

 

彼は、やっぱり私に指輪をしていて欲しいのかな? 

 

なんて良いように捉えています(*^-^*)

 

本の差し入れは、「陰ながら支えている」というサインといったところでしょうか。